
「自分のアソコが臭くないか…」そんな不安を感じたことがある男性は少なくないのではないでしょうか?
実は、陰部の臭いに関する悩みは非常に一般的なものです。しかし、デリケートな話題であるため、友人や家族に相談しづらく、一人で悩んでいる方も多いはず。本記事では、泌尿器科医の視点から、なぜ陰茎(ペニス)に臭いが発生するのか、その原因と効果的な対策方法について詳しく解説します。正しい知識と適切なケア方法を身につけることで、自信を持って清潔な状態を保つことができます。

「包茎だと臭いやすい」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは医学的にも正しい情報です。特に真性包茎の場合、包皮と亀頭の間の空間に「恥垢(ちこう)」と呼ばれる白っぽい物質が溜まりやすくなります。
恥垢は皮脂や汗、古い皮膚細胞、尿の残留物などが混ざったもので、放置すると強い臭いを発するだけでなく、細菌の温床となって炎症を引き起こすこともあります。仮性包茎でも、普段から清潔にしていないと同様の問題が生じることがあります。
「自分は包茎じゃないから大丈夫」と思っている方も油断は禁物で、包茎でなくても、適切な洗浄を怠ると同様の問題が起こる可能性があります。
「お風呂では毎日ちゃんと洗っているよ」という方も多いでしょう。しかし、陰部の洗い方が適切でなければ、汚れは完全に落とせていないかもしれません。
特に亀頭と包皮の間、陰嚢(睾丸を包む袋状の部分)のしわ、陰茎の根元など、洗い残しやすい部分には注意が必要です。これらの場所に汗や皮脂、尿の残留物などが蓄積すると、細菌が繁殖して不快な臭いの原因となります。
また、洗浄後のすすぎが不十分だったり、十分に乾かさないまま下着を着用したりすることも、雑菌の繁殖を促進する要因となりますので気をつけましょう。
あまり知られていないかもしれませんが、ワキガの原因となるアポクリン汗腺は脇の下だけでなく、陰部周辺にも存在します。この部位のアポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚上の細菌によって分解されることで発生する臭いを「すそワキガ」と呼びます。
すそワキガは遺伝的要素が強く、自分ではなかなか気づきにくいことも特徴です。「いくら洗っても臭いが気になる」という場合は、すそワキガの可能性も考えられます。
一般的なワキガの臭いに似た、酸っぱいような独特の臭いが特徴で、特に汗をかいた後に強くなる傾向があります。
性感染症(STI)も陰茎の異臭の原因となることがあります。特に以下の感染症は臭いの変化を伴うことが多いです
これらの性感染症は適切な治療を受けないと症状が悪化するだけでなく、パートナーにも感染を広げてしまう恐れがありますので、早めの受診が大切です。
亀頭包皮炎は、亀頭(陰茎の先端部分)と包皮(亀頭を覆う皮膚)に起こる炎症の総称です。原因はさまざまですが、主に以下の2種類があります。
亀頭包皮炎は包茎の方に起こりやすい傾向がありますが、包茎でなくても発症することがあります。糖尿病患者さんや抵抗力が落ちている方は特にリスクが高まりますので注意が必要です。
日々の生活習慣も陰部の臭いに大きく影響します。

「自分のアソコって臭いのかな?」と気になったら、以下の方法でセルフチェックしてみましょう。
ただし、あまり神経質になりすぎるのも良くありません。多少の自然な臭いはあって当然です。問題は、強い異臭がする場合や、急に臭いの質が変わった場合です。
陰部の洗浄は、清潔を保つための基本中の基本です。しかし、「ゴシゴシ強く洗えばいい」というわけではありません。以下のポイントに注意して洗いましょう
下着選びも臭い対策の重要なポイントです
陰毛は本来、外部からの刺激や細菌から性器を守る役割がありますが、適切に手入れをしないと臭いの原因になることもあります。
意外と知られていませんが、食生活も体臭に大きく影響します。
最近は男性の陰部用デオドラント製品も充実しています。
ただし、これらの製品を使用する際は、必ず清潔な状態で使用し、肌に合わない場合はすぐに使用を中止するようにしましょう。また、あくまで補助的なケアであり、基本的な清潔習慣の代わりにはならないことを忘れないでください。
日常的なケアでは改善しない場合や、根本的な解決を望む場合は、専門的な医療処置も選択肢の一つです。
「包茎手術」と聞くと抵抗感がある方も多いかもしれませんが、痛みも少なく日帰りで受けられる安全性が高いな手術です。
メリットは以下の通りです。
手術前には必ず医師とよく相談し、自分に合った術式を選びましょう。
性感染症が疑われる場合は、速やかに泌尿器科や性病科を受診しましょう。治療法は感染症の種類によって異なります。
重要なのは、症状が改善したと感じても、医師の指示通りに治療を完了させることです。途中で治療を中断すると、症状が再発したり、耐性菌を生み出したりする恐れがあります。
すそワキガが原因の場合は、以下のような治療法があります。
これらの治療は保険適用外の場合が多いため、事前に費用やリスクについて十分に確認することが大切です。
亀頭包皮炎の治療は原因によって異なります:
また、亀頭包皮炎の再発を防ぐためには、日頃の清潔習慣に加え、必要に応じて包茎手術を検討することも選択肢の一つです。
以下のような症状がある場合は、恥ずかしがらずに泌尿器科を受診しましょう:
「男なら我慢」という考えは捨て、早めの受診を心がけましょう。早期発見・早期治療が最も効果的で、合併症のリスクも減らせます。

A: 必ずしも病気とは限りませんが、急に強い臭いがしたり、普段と違う臭いを感じたりする場合は、何らかの疾患のサインかもしれません。特に分泌物や痛みなどの症状を伴う場合は、医療機関での検査をお勧めします。
A:
まずは適切な清潔習慣を身につけることが大切です。本記事で紹介したケア方法を実践してみてください。それでも改善しない場合は、医療機関での検査・治療も検討しましょう。パートナーとのコミュニケーションも大切で、お互いの体のケアについて話し合うことも健全な関係づくりには重要です。
A:
一般的な石鹸でも基本的な洗浄効果は得られますが、陰部専用のボディーソープは肌のpHバランスを考慮した弱酸性で、刺激が少なく作られていることが多いです。また、抗菌・消臭成分が配合されているものもあります。敏感肌の方や、より確実なケアを望む方は専用製品を検討してみると良いでしょう。
A:
軽度の仮性包茎であれば、継続的な使用で改善する可能性はありますが、効果には個人差があります。また、不適切な使用方法では皮膚を傷つけるリスクもあります。真性包茎の場合は効果が期待できないことが多いため、医師に相談することをお勧めします。
A:
製品によって使用頻度の推奨は異なりますので、説明書をよく読んで使用してください。一般的には、清潔な状態で使用する限り問題ないことが多いですが、肌荒れなどの異常を感じた場合は使用を中止し、必要に応じて医師に相談しましょう。
陰茎の臭いは、適切なケアと必要に応じた医療処置で改善できることがほとんどです。この記事でご紹介した日常的なケア方法を実践して、清潔な状態を保ちましょう。
日々のケアで大切なのは:
もし気になる症状がある場合は、恥ずかしがらずに専門の医療機関を受診することをお勧めします。
上野クリニックでは、患者様のプライバシーに最大限配慮した環境で、個々の症状や悩みに合わせた丁寧なカウンセリングと適切な治療を提供しています。お気軽にご相談ください。

【参考サイト】
この記事の監修医師

東京上野クリニック上野本院院長
約28年間、包茎専門として経験を重ね、およそ1万5千件の手術をしてきました。
その、豊富な実績により、どんな症例でも対応できる包茎手術のエキスパートです。
是非一度、無料カウンセリングで直接お悩みをご相談ください。患者様がご満足いただけるご提案をさせていただきます。
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